皆様からよく頂戴する質問をまとめてみました。
その他の質問はメールにて直接 お問い合わせください。
Q-1:踊りや音楽の経験が全く無い初心者ですが、大丈夫でしょうか?
Q-2:長期に休む時、月謝はどのようになりますか?
Q-3:子供クラスはありますか?
Q-4:現在、別の所でフラメンコを習っています。掛け持ちでも可能ですか?
Q-5:お稽古に必要な道具類は何処で買えますか? 又、選び方の目安は?
Q-6:カンテの伴唱代を教えて下さい。
Q-7:自宅で出来る事で、効果的な練習は有りますか?
Q-8:練習しているつもりですが上手くなりません。才能ないのでしょうか?
Q-9:CDは、何から買えば良いでしょうか?
大丈夫です。
私も含め、当教室の上級者のほとんどは、「ゼロ」からのスタートです。
フラメンコは、スペインを代表する「民族芸能」ですが、そのリズム形態や身体の使い方、表現方法はかなり特殊なもので、他ジャンルの舞踊・音楽経験を持っておられる方でも既定の概念では対処できない部分が多々あります。
むしろ、何も先入観・固定観念を持たずに、無垢な状態から始められる人の方が「クセ」がない分、後には伸びていかれる傾向が強いと感じています。 「踊りの経験」は無いけれど「粘り強さと向上心」は持っている! と言われる方なら、充分「フラメンコに向いている」と思われます。
個々のペースに応じた指導をしておりますので、ご心配は無用です。
1ヶ月以上お休みされる事が、予め判っている場合は、その旨申し出て下さい。
お休み中の月謝やスタジオ使用料は頂きません。
ただし、ご連絡ないままお休みされると、月謝は納めて頂き、お休み分は振替えで消化していただく事になります。
※「学割摘要」を受けている方は、夏休み・試験などの理由で長期休暇されましても、月謝の免除はありません。
詳細はこちら → 子供の習い事としてのフラメンコ
フラメンコは、教える先生によって、方針、振り付け、共に大きく異なります。
初心者の方にとっては混乱を招くだけなので、あまりお奨めできません。
数年以上の経験者の方は、先に師事されている所で了解を得て来て下さい。
最近は通販も盛んなようですが、初めて買われる方は、やはり、実際に手にとって見られた方が良いと思いますので、店舗(ショールーム等)がある所をご紹介いたします。
メニューの リンク にて、店舗の紹介をしております。
選び方の目安として、参考に書いておきます。
=== 靴 ===
通常の靴を選ぶ時とは発想を替えて、相当キツめの物を買いましょう。
最初から「す・・っ」と入ってしまうようなサイズでは、短期間で皮が伸びてゆるくなってしまいます。
序々に履き慣らすと、数ヵ月後にはワンサイズ分大きくなりますから、それを計算に入れた上で購入して下さい。
フラメンコシューズは、丈夫に出来ているので、(セミプロ仕様以上の製品の場合)入門者レベルの方なら、2年くらいは、1足で間に合います。多少高価でも、いいものを求められる方が、結果的にはお得と言えます。
1足目は、ぜひ黒皮(表皮)を選んで下さい。
参考までに私のデータを・・・
◎普段履いている日本製の靴のサイズ:24 → スペイン製では 37 ~ 38
◎フラメンコシューズは:35 1/2C ~ 36C
[ご注意]
稀に靴の裏の表記サイズと実寸が違っていたりします。(製造元のミス)
2足目を買う場合も、前回サイズを信用せず、やはり履いてみる事です。
踊りのレベルアップと共に、足の贅肉が落ちて、ワンサイズ小さくなる事もよくあります。
=== カスタネット ===
品質が安定している事と、使い易さから、私としては、フィブラ(合成樹脂)のベティアダをお奨めします。
サイズは、5号(大)、6号(中)、7号(小)の3種類が、日本で手に入る定番です。
他に、グラナディージョ木製(木製)、テラ(布製)、ビドリオ(陶製)等がありますが、品物によって随分と音質が違います。スペインで買った木製や布製は、多湿な日本では音が重くなったように感じますし、ビドリオは重量が重いです。
時々、スペイン土産(装飾品)等をお持ちになる方が居られますが、残念ながら楽器としては不適当な事が多いですね。
まずは買い急がずに、相談して下さい。
カスタネットは、全て手作りのため、音質の善し悪しの差が大きいものです。
消耗品ではありませんので慎重に選びましょう。
=== スカート ===
当教室では、すぐに必要と致しませんが、初めから揃えたい方は
●裾回しが4m~5m以上あるもの
●裾に一段、丈10cm以上のフリルが付いているもの
●黒無地で皺にならない合繊素材
必ずフラメンコシューズを履いて試着し、裾が靴のゴムに丁度かかる程度の丈で選んで下さい。
お店では、足首が見える位の物を薦められると思いますが、長めを買って戴いた方が、後々使い廻せます。
=== レオタード ===
これも、必須ではありませんが、1枚目なら、黒の長袖かノースリーブをお奨めします。
当スタジオ(上石神井)まで御足労いただける場合と、こちらから出向く場合とで料金が異なります。
★★★上石神井スタジオの場合★★★
● 1人(1時間):3,000円
● 2人以上(1時間):4,000円
● 仕事の合せは、2時間まで不要です。
★★★その他に出向く場合★★★
交通費として、プラス1,000円、遠方は実費をお願い致します。
● プロの方:1人(1時間):3,500円
● プロの方:2人以上(1時間):4,000円
● 発表会等:人数に関係なく(1時間):4,000円
(2時間以上でお願い致します)
家の中ですと、靴を履いて足の練習をするのは、難しいですよね。
でも、足を強くする為の筋トレなら可能ですよ。
初心者の方を指導していて感じる事は、「踊ること」以前に、まず「立つ」為の筋力が足りない、という点です。ここで、いう「立つ」とは、ただ両足に体重を乗せて普通に立つ事では無く、背筋をピンと伸ばして、両足で爪先立ちになっても、グラつかないような立ち方。
又、片足づつで、立った時に、身体の軸を歪めずに、バランスが取れる立ち方の事です。
回転や、難しいパソ(ステップ)を覚える事よりも、まずは立つ力を、強化して下さい。
場所を選ばないし、道具も要りません。
例えば、台所で料理をしている時や、洗濯物を干している時に、ちょっと意識して、爪先立ちで動くようにするとか、なるべくエスカレーターを使わず、階段で上り下りするとか・・。
「○○しながら・・・」できる事は、いっぱい有るのです。
スタジオでは、週に1回、振り付けや、基礎練習の手段を学ぶ訳ですが、残りの6日間をどう過ごすかで、踊る為の身体作りは差がつきます。日常生活の中で、意識改革をしてみましょう。
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柔軟にしてもそうです。
構えてやろうとするよりも、新聞を読む時間、テレビを見ている時間があれば、ちょっとお行儀は悪いですが、開脚して、膝の後ろや股関節を、ゆったりと伸ばしてみましょう。
特に、柔軟する時の注意点は、以下の3点です。
(1)弾みをつけてグイグイやらない
(2)痛くなるほど無理をしない
(3)呼吸を大きく取りながらリラックスしてやる
(1)や(2)は筋肉を痛めつけているだけなので、人体の防御本能や自己修復機能が働いて、かえって固くなってしまいます。時間を掛けてその時は柔らかくなった気がしても、翌日に痛みが残っているようなやり方は正しくありません。負担を掛けすぎない方法で「じっくりと根気よく」そして「毎日やる」が秘訣です。
1年、2年と時間が経つにつれて、日々「実践した人」と「判っているんだけれど出来ない人」とでは、歴然とした差がつきます。特に、踊りの難度が増すにつれ伸び悩む人は、やはり、この点で自分に甘い傾向があるように感じます。
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それから、パルマの練習も、自宅で出来ることの一つですし、これはとても重要!かつ効果的です。
しっかりした、正テンポと裏打ちを、必ずメトロノームを使ってやって下さい。
入門クラスは「200」
中級クラスは「250」
上級クラスは「300」が目標です。
実践の中では、人間は機械ではありませんから、唄も、ギターも、踊りも、パルマも微妙に揺れています。その、微妙な揺れを理解する為の耳と、一体化する為のテクニックは、やはり、沢山パルマを叩いて、早く・強く打てるだけの、腕の筋力をつける以外にないのです。
カスタネットは音が響くので、自宅では中々練習がしにくいものですが、手のひらに触れる側の一枚に消音カバーをつけると大丈夫です。
これはストッキング等、薄手の布を被せるだけでもOKで、指が触れる面はそのままなので、触感は変わらず、音だけが「ポコポコ」と篭る感じになるので、近所迷惑になりません。
このように、自宅で出来る類の練習というのは、工夫次第で色々ありますし、何よりも「寸暇を惜しんで、少しづつでも持続させる」という “心がけ” こそが大切!
必ず良い変化が出てきますので、とにかく地道に続けてみて下さい。
楽しみながらやることが、効果を上げる秘訣です!
“自分なりの練習”というものが、どういった内容かにもよると思いますが、「充分な時間を費やしている割には・・」ということでしたら、まず才能云々を問うよりは、練習方法を見直すべきでしょう。
1時間・2時間の限られた時間の中で、何もかも、やろうとしていませんか?
今、習っている踊りのパソ(ステップ)、パルマ(手拍子)にブェルタ(回転)、基礎足とカスタネット・・それから・・・等々。
色々な事を、ひと通りやろうとして、結局ひとつの事に費やしている時間は、それぞれ15分程度・・というのであれば、明らかに身に付かない練習をしている事になります。勿論、それでも、毎日欠かさず、積み重ねているのであれば、効果は着実に上がりますが・・・
プロでない方が、スタジオ等で費やす事の出来る練習時間は、せいぜい週に2~3回の1~2時間位のものですよね。本職や家事を持っておられる生活の時間配分からしても、それ以上を望むのは難しいと思いますから、やはり貴重な練習時間は、効果的に使いたいものです。
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私が今日まで指導してきた経験から言える事は、“取り組む優先順位”をはっきりさせる事です。
まず、第1にパルマ(手拍子)!!!
次に柔軟ですが、この柔軟というのは、スタジオに篭らなくても出来る事で、【7】で詳しく触れていますので、ここでは省きます。
女性は、生まれつきリズム感の優れた種だと言われています。私も色々な生徒さんを見てきて、実に其の通りだと感じています。
ただ女性の場合、体調の良し悪しもあって、ある時出来たコントラ(裏打ち)のリズムが、又、ある時には出来なくなったりもするものです。
でも、そこで諦めないで下さい。少なくともあなたが、左右の足を交互に前に出して歩く事が出来ているのであれば、すでにそこでリズムは作り出せているのですから・・・
フラメンコは“コントラ”のリズム感を鍛えずして、レベルアップを望む事は出来ない。
と、肝に銘じておいて下さい。
以前、耳に傷害を持った生徒さんがおられ、彼女はほとんど聞こえていない程の、難聴の方だったのですが、目で捉え、肌で感じて、パルマのコントラも、カスタネットの3拍子も、見事に打つ事が出来ました。
他にも、60代からフラメンコを始められ、今はもう70代の生徒さんですが、やはり地道な努力で、ちゃんと打てるようになった方もおられます。
それでも、貴女が「パルマは苦手で・・」と言われるのなら、それは貴女の“甘え”であり、フラメンコへの思いが足りないのだと、私は感じざるを得ません。
そうゆう私も、実はパルマは苦手でした。
仕事の時に、「もう、打たないでくれる?」とまで言われ、何度も悔し涙を流したものです・・・
パルマについての話しが長くなってしまいましたが、それほどまでに重要だと言う事ですね。
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問題は、基礎の足が弱かったり、パソが覚えられなかったりする事ですよね。
パソを覚える際に、効率が良いのは、レッスンを受けた後、なるべく早く(帰りの電車やバスの中等で)録音したものを聞きなおす事です。 何度も繰り返し聞くことによって、まずは耳で音や講師の言葉を覚えてしまいましょう。
その後で、具体的に思い出せる部分と、曖昧な部分とをキチンと自覚して、思い出せた部分については、確実に身体でも確認しておいて下さい。フラメンコシューズを履かなくても、足順の確認くらいは、素足でも出来るものです。次のレッスンでは、前回、曖昧だったのは、何処なのか? 特に注目して再確認をし、判らなければ遠慮なく質問して下さい。判ったような気がするけれど、実はしっかり把握できていない。というのが、1番良くないのです。振り覚えの良い人で、実はオリジナルな記号メモを作っていたり、リズム符を書いたり・・と努力をしている人は多いですよ。
そして、いよいよ場所を選ばなければ出来ない練習。基礎足の強化ですよね。
これも、ある程度までは、日頃の筋トレ(【7】参照)を実行するかどうかで、随分差が出てくるものなのですが、やはり、本格的なレベルアップを目指すには、フラメンコシューズを履くしか有りません。
基本的なゴルペ・プランタ・タコンを、入門クラスで初めて習った時の手法に立ち帰って、1番シンプルな打ち方で、本当に良い音が出せているのかどうか? 徹底的にやりましょう。
1回に1種類でいいのです。試しに1時間、ゴルペだけ、プランタ・タコンだけ、というように、的を絞って打ち込んでみて下さい。必ず、「あ!これだ!」と身体で掴める時が来ます。来るまでやるのです。
そして、ひとつのことを確実に手に入れてから、次の練習に進みます。
決して楽しい手段ではないかも知れませんが、この方法ですと、ひと度「これ!」と身体が判ってくれた部分に関しては、例え頻繁に練習できないとしても、費やした時間分だけ身体が覚えてくれているので、初めて手に入れた時よりは、少ない時間で思い出して掴む事が出来るのです。
前にやった課題を思い出してから、又、次へ・・・
こうして、ひとつづつ、確実に手に入れる事の積み重ねで、総合力が自然とアップします。あせって多くの課題を薄くなぞるよりは、“急がば回れ”で、ひとつの課題に時間をかけて取り組みましょう。
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ある野球の監督さんが、「いつも80%の力しか出していない人は、いつしかその80%が、その人の100%になる」と言われた記事を、いつか新聞で読みました。
私は、“才能ある人”とは、“努力を継続できる人”と同異義語だと思っています。
自分から練習に取り組む意欲のある貴女になら、その意味は判りますよね。
繰り返すようですが、上達の秘訣は、基礎(身体作りも含めて)に立ち返る!
そして、1ポイント集中レッスンです!
こうして言われてみれば、スタジオに篭らなくても、ほとんど出来る事ばかりでしょう?
日常生活も今一度振り返って、時間の使い方を上手になりたいものですね。
資料価値のあるものと、私の個人的な趣味は多少異なりますので、一概に「これだけは手に入れて下さい」と厳選するのは、難しいのですが、次にあげるアーティストなら、先ずハズレがありません。
カマロン以外は、皆、現在も活躍中なので、なるべく新譜を優先して買ってみて、気に入ったら年代を遡ると良いと思います。
日本で購入することを前提にご紹介いたします。
01. パコ・デ・ルシア(ギター)
02. カマロン(唄)
03. マイテ・マルティン(唄)
04. ドゥケンデ(唄)
05. カルメン・リナーレス(唄)
06. トマティート(ギター)
07. ビセンテ・アミーゴ(ギター)
08. レメディオス・アマージャ(唄)
09. モライート・チコ(ギター)
10. ホセ・メルセ(唄)
11. ビセンテ・ソト(唄)
12. ミゲル・ポベーダ(唄)
更に広げていく良い手段として・・・。
これらのCDに参加しているアーティストに興味を持つと良いでしょう。
フラメンコ界は狭いので、一流のアーティスト同志が互いに繋がっています。
気に入ったCDを見つけたら、その参加アーティストにも興味の幅を広げてみましょう。